2015年04月27日 08:30
新大阪駅から西鹿児島駅へと向かう寝台特急「なは」は、何度も乗ったブルートレインだ。
この列車の僕の個人的な記憶は「夏休み」である。 大学を卒業してから税理試験を受験を始めたのだが、8月初旬の税理士試験が終わると、次に税理士受験予備校がはじまるのが9月初旬からなので、その間が束の間の夏休みになる。一方で、大学卒業して社会人になってしまった友人たちには夏休みはお盆前後のほんの少ししかない。なので、夏に遊ぶ友人が少なくなってしまったのだが、しっかり夏休みのある社会人の友人がいた。それが学校の先生に採用された友人である。高校時代からの友人の一人がなぜか鹿児島の国分で中学校の先生をしており、夏休みも終わりぐらいになると「遊びに来いよ!」との電話をもらいしばしば遊びに行った。その時乗ったのが「なは」である。
夜に大阪を出ると、朝には熊本に到着する。ここで一部の寝台車を切り離しをするため長時間停車するのでホームに降りて朝ごはんと新聞の朝刊を調達からまた車内に戻る。ここから八代海沿いに列車は南下してしていく。晩夏の太陽に照らされたきれいな海をぼんやり眺めながら鹿児島まで向かう。お昼前に西鹿児島駅に到着するのだが、さすがは南国。もう夏の終わりに近いのに陽射しも強く、夏の匂いがぷんぷんしているのだ。
友人の家に厄介になりながら、近くの泥湯の温泉に浸かったりして2,3日を過ごす。海の幸もすこぶる安く、ドライブがてらに寄った海辺のスーパーマーケットでマグロのトロと伊勢海老を大量に買い込みそれでも5,000円にもでもならなくて狂喜した。友人の家に持ち帰り適当にさばいて鹿児島の甘口のしょうゆにつけて食べた味は最高で、次の受験への不安も少しだけ忘れることができたっけ。
夏の終わりの記憶がどんどん蘇りますね。