2013年11月25日

若い人たちの芝居はみずみずしい

 若い人たちの芝居はみずみずしい。そして懐かしい。

先週金曜日、大阪のお客様をご訪問。経営のご相談が終わった後、「この後ちょっと一杯行きましょうか?」との社長のお誘いに「じゃあその前に、ちょっと芝居でもみませんか?」と逆提案。二人で西成区の小さなカフェ兼アートスペースで行われていた芝居を見に行く。7時からの公演に少し遅れて到着した僕らは、狭い観客席の後ろからそっと入れてもらい隅っこの席にすわる。ちょうど40人ぐらいが定員のハコで、ほぼ満席。
 この芝居は匿名劇壇という若い子たちの劇団の公演で、先月たまたま知り合った方が舞台女優をしておりその芝居に出演するという話を本人から聞いたのだった。公演のフライヤーが僕のデスクの書類の中で埋もれて置きっぱなしになっていたのが、その日大阪に出かける前にたまたま目に留まり、カバンに入れていたのだ。

 僕は大学時代に芝居をしていた友人が多く、よく「お前暇やろ。」ということで、彼らが旗揚げした学生劇団の道具係や当日の受付なんかの手伝いに駆り出された。一度は、役者の頭数が足りずに出演もさせられた。〔農民B〕という役で、千鳥足で登場し「ナナちゃん最高!」と叫ぶだけの役だったが当日見事にセリフを噛んでしまったし、それでも出番が終わった後に舞台袖から見ていた主役が旅立つというエンディングシーンでは、目頭がジーンと熱くなった。千秋楽が終わってからの打ち上げがまた楽しく、朝まで飲んでから酔いつぶれた主演女優を下宿までおんぶして帰ったせいで、腰がヘルニアになったのも思い出だ。 

 今回の芝居を見ていると、こんなことが思い出されてすごく懐かしくなった。若者が感激したり悩んだりするツボは今も昔も変わらない。そして、そもそもいまだに当時とおなじことで感激したり悩んだりしている現実に気づくと、愕然とする。老人になっても変わらないのだろう。
若い人たちの芝居はみずみずしい

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Posted by すずとも at 11:01│Comments(0)その他
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